最近の読書から 〜夏樹静子「量刑」

2017.01.21 Saturday 20:33
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    久々に手に取ったレンガ本。
    クリスマス・イブに借りてきて、ようやく読み終えた。
    710ページは、やはり読み応えがある。


    ミステリー作家として活躍し、去年惜しくも亡くなった夏樹静子さんの裁判モノ。犯人捜しの妙味や、奇抜なトリックなどはいっさいないが、いきなり交通事故から始まり、殺人、裁判、誘拐・・・と、臨場感あふれる描写で、先が読めない展開に思わず引き込まれ、飽きることがない。


    32歳の上村岬が、不倫相手に頼まれて「ある大切なもの」を車で運んでいる最中に、身重の女性とその6歳の娘をはね、更に殺人まで犯してしまうという、衝撃的なプロローグ。


    やがて裁判となるが、映画などでよく描かれる、検察と弁護士の対決だけではなく、それを裁く裁判官の、ひとりの人間としての様々な心理が細かく描かれ、いろんな人の思惑を絡めながら、裁判は進んでいく。そして、判決が何となく見えてきたかに思えたとき、こともあろうに裁判長の家族にある危機が・・・。


    これはミステリーというより、社会小説という方が近いように思う。裁判員にでも当たらなければ、おそらく経験することのない刑事裁判。居ながらにして、そんな未知の世界を知ることができるのが、「読書」のこの上ない面白さではないだろうか。

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